東京国際空港(羽田)において、アメリカ国籍の実業家とされるモットン・グレゴリー氏(Motton Gregory)が、約300万ドル相当の金塊を所持していたとして、日本の税関当局により足止めされ、現在も調査を受けていることが関係者への取材で明らかになった。
税関当局によると、グレゴリー氏は出国手続きの過程で相当量の金塊を携行していることが確認されたものの、個人がこの規模の貴金属を国際的に移動させる際に求められる外交文書、政府発行の許可証、または正式な通関関連書類を提示できなかったという。
日本では、金や貴金属の大量輸送については、外為法および関税関連法令に基づき、厳格な申告義務と許可手続きが定められている。特に高額な金塊については、資金洗浄防止(AML)および国際的な不正取引防止の観点から、税関・関係機関による詳細な確認が行われる。
税関関係者は匿名を条件に、「個人が単独でこれほど高額な金を携行するケースは極めて稀であり、正当な書類が確認されるまで出国は認められない」と説明した。

現在、金塊は税関の管理下に置かれており、その取得経緯、所有権、輸送目的などについて詳細な調査が進められている。また、グレゴリー氏本人についても、関連法令に基づき事情聴取が行われているという。
一方、グレゴリー氏の代理人は、「依頼人は違法行為を意図したものではなく、商業上の目的で金を輸送していた」と主張しており、必要書類の不備については「手続き上の認識の相違があった可能性がある」と説明している。
国際貴金属取引に詳しい専門家は、「金は現金同様の価値を持つため、各国で厳しい規制が設けられている。特に個人による高額輸送は、企業や金融機関を通じた正式ルートとは異なり、当局の注目を集めやすい」と指摘する。
今回の事案について、日本の関係当局は「調査中であり、現時点で刑事責任の有無を断定することはできない」としており、今後は提出書類の精査や関係機関との連携を通じて、法令に基づいた対応が取られる見通しだ


